ちょっと得する紙の知識:第24回【塗工紙】


「ちょっと得する紙の知識」のコーナー。第24回目は「塗工紙」についてです。

塗工紙とは

塗工紙とは、通常の印刷用紙に塗料を塗布したものです。平たく言えば、印刷の見栄えを良くするために、紙にお化粧を施したもの、と言えば分かりやすいでしょうか。お化粧をすることによって独特の光沢と平滑性が出るため、高級な印刷物に使われます。

塗工紙の分類と用途

塗工紙は塗工する量によって以下のように分類されます。
①A0 塗工量40g/㎡前後 スーパーアート 
   用途はカタログ、ポスター、カレンダー、グラビア誌の表紙
②A1 塗工量40g/㎡前後 アート     
   用途はカタログ、ポスター、カレンダー、グラビア誌等
③A2 塗工量20g/㎡前後 コート     
   用途はカタログ、ポスター、雑誌の本文、冊子、チラシ等
④A3 塗工量15g/㎡前後 軽量コート   
   用途は雑誌の本文、冊子、チラシ等
⑤微塗工 塗工量12g/㎡以下       
     用途は雑誌の本文、冊子、チラシ等

また、これらの塗工量による分類とは別に、以下のような分類もあります。
①グロス  光沢、ツヤのある塗工紙  
      一般的な塗工紙です。
②マット  ツヤの無い塗工紙     
      落ち着いた仕上がりになるので、お洒落感を出す印刷物に最適です。 
③ダル   印刷面だけにツヤが出ます。

これらは印刷物によって使い分けると、効果を発揮します。それには印刷物を依頼された方が、どのような印刷に仕上げたいのか、どのような思いで依頼されているのか、把握する必要があります。そして最終的には、依頼された方とのコミュニケーションが必要になってくるでしょう。

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