ちょっと得する紙の知識:第22回【板紙】


「ちょっと得する紙の知識」のコーナー。第22回目は「板紙」についてです。

板紙とは

板紙とは「ボール」と呼ばれる厚い紙のことです。「厚い紙」とは、ずいぶん曖昧だな、と思われるかもしれませんが、板紙の定義は曖昧なのです。一応、JISでは「米坪255g/㎡以上」決められていますが、これも厳密ではありませんし、一般の方にはピンと来ないかもしれません。ですから、このコーナーでは一般の方にも分かりやすいように、少し曖昧に説明しようと思います。

「板紙」と一言で言っても種類は多いですから、概略を説明します。

白い板紙

板紙には、まず白いものと白くないものがあります。
白いものは「白板紙」と言います。白板紙は「白ボール」と「マニラボール」の二つに分かれます。
白ボールは、表が白で裏がネズミ色の板紙です。表面にツヤがあるコートボールとツヤが無いノーコートボールがあります。工場で製品を載せる敷紙にしたり、紙箱やパッケージにしたりします。割と安価な用途で使われます。
白板紙のもう一つ「マニラボール」は両面が白の高級な板紙です。「高級白板紙」や「特殊白板紙」と呼ばれるもので、こちらもツヤがあるものとツヤが無いものがあります。加工もしやすく印刷適性もあるので、用途の幅がぐっと広がります。例えば、食品の高級パッケージ、出版物の表紙、カタログ、美術全集、図鑑、値札などです。

白くない板紙

次に白くない板紙を説明します。
白くない板紙に「チップボール」があります。こちらは両面がネズミ色の板紙です。敷き紙にするなど、色など気にしない安価な用途に使われます。印刷適性はあまり無いと言った方がいいでしょう。
白くない板紙には「黄色板紙」というのもあります。俗に「黄ボール」などと呼ばれることもあります。こちらは、わらが原料になっているため少し黄色身を帯びています。今ではあまり使われず、チップボールが代用されることが多いです。
白くない板紙には、もうひとつ「色板紙」というのがあります。こちらは読んで字のごとく色を付けた板紙です。クラフトボールや加工ボード、アートボールなどです。

板紙の概略を極簡単に説明しました。ご不明な点がございましたら、弊社までお問い合わせ下さいませ。